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SDGsとシェアリングエコノミー

SDGs(エスディージーズ)とは?

昨今よく目にするSDGs(持続可能な開発目標)は、国連会議によって全世界に向けて提示されているもので、すべての人々にとってより持続可能な未来を築くための指針のことです。貧困や不平等、気候変動、環境劣化、繁栄、平和と公正など、私たちが直面するグローバルな諸課題の解決を目指すもので、全部で17項目あります。

2016年にこの具体的なビジョンと数値目標が発表され、またその経済効果も試算されてからというもの、世界中の企業がそれぞれどのような取り組みができるのか創意工夫を見せています。そして、そこから新たなビジネスも多く誕生し、既存のサービスもSDGsに沿うということで再び注目されることも出てきています。

シェアリングエコノミーとは?

そんな中で出てきたのが「シェアリングエコノミー」という言葉です。

空間、移動、モノ、スキル、お金などを売買、貸し借り、共同所有する等の経済社会モデルのことを指します。

具体的には、空き家を民泊に提供したり、車を買わずにカーシェアを利用したり、使っていない部屋を貸し会議室などにするといったビジネスのことです。

かつてモノをたくさん作り繫栄した高度成長期がありました。

しかし今、長時間働いて稼いだお金でモノをたくさん買って所有するという、消費の時代は限界を迎えて、人々のモノへの所有欲が低下しはじめ、モノを所有するよりも、価値ある体験やサービスを求める「コト消費」へと消費行動が変化しているといわれています。

このような時代の変化の中、1990~2000年代に生まれたZ世代といわれる若い人達の、実に7割以上が社会課題に関心があるといわれています。

そこへ長引く日本の景気低迷と、非正規雇用の増加もあって節約志向の強い若い世代に、ムダがなく経済的でかつ環境への負担も軽減されると支持されているのが、このシェアリングエコノミーです。

「モノを買って所有するのではなく、必要な時にだけ借りればいい、他人と共有すればいい。その方が安く使えるし、持ち続けることでスペースを奪われることも維持費を払う必要もなくなるからいいよね」

こうした風潮の中で最近増えているサービスのひとつに、シェアハウスがあります。

シェアハウスとは、個室やベッドなどプライベートなスペースを確保しつつも、同居するシェアメイトとトイレ、浴室、キッチンなどの空間を共有しながら住まう賃貸物件です。

ひとり暮らしをする場合、通常ですとベッドやテーブルなどの家具や、洗濯機・冷蔵庫・電子レンジなどの家電をはじめに買い揃えなくてはいけませんが、シェアハウスでは家具家電はすでに備え付けられています。このため初期費用が抑えられ経済的だと考えられています。

SDGsとシェアハウス

こうしたシェアハウスのあり方を、SDGsを通してみてみましょう。

SDGsの17ある項目の12番目に「つくる責任つかう責任」というものがあります。

持続可能な消費と生産を目指そうというものです。

シェアハウスでは、家具家電を共有することで新品を購入することが減少します。

例えば、私たちのシェアハウス、リビングプレイス神戸花隈シェアハウスパレット神戸三宮では、10人前後の住人に対して冷蔵庫2つ、洗濯機2つ、電子レンジ2つをご用意しています。もし彼らがそれぞれひとり暮らしをしていたら、それぞれ10個ずつ購入され、いつかはゴミとして廃棄されることになります。なので、シェアハウスという形態は、その分のごみの減少、製造時やごみの処理に伴うCO2排出の減少、エネルギー消費の減少が見込めます。

気候温暖化の原因といわれるCO2排出を抑えられることは、13番目の「気候変動に具体的な対策を」にも繋がります。

就職や進学で神戸に出て来た人たち、あるいはリモートワークで他者との接点に乏しいライフスタイルの人たちにとっては、キッチンなどを共有するシェアハウスは、社会との繋がりを感じやすく孤立することが少ないことから、SDGsの11番目にある「住み続けられる街づくり」に貢献していると考えられるでしょう。

シェアスペース

このようにエコロジー(環境保全)でサステナビリティ(持続可能性)なライフスタイルであるシェアハウスのほかに、私たちはシェアスペースもご用意しています。

こちらは気軽に、自由に使えるキッチン付きのスペースです。

わが家は散らかっているし、狭くて人を呼べないとあきらめる必要はありません。

シェアスペース神戸花隈は女子会や誕生日パーティーなどのイベント、勉強会やワークショップなどのちょっとした集まりを企画した時にだけ借りられる空間です。

キッチンと調理器具や食器類の他、テーブル、椅子、ソファ、テレビ、フリーWi-Fiが備え付けられています。

このシェアスペースも、毎日人を呼ぶわけでもないのに広い空間やモノを購入しずっと所有するのではなく、必要な時にだけ借りるシェアリングエコノミーのひとつです。

シェアハウスやシェアスペースなどのシェアリングエコノミーを利用することで、私たちのお財布にやさしいだけでなく、環境保護や持続可能な未来のために少しでも役に立てると思うとうれしくなりますね。

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